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ロードバイクチーム『Be-Blue』のブログ

パワーメーターのすすめ

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ロードバイクチーム『Be-Blue』では、メンバーにパワーメーターの導入&パワートレーニングの実践をおすすめしている。(初心者メンバーに限っては強制ではない。)

理由は、効率的に短時間で強くなることができる、非常に再現性の高いトレーニング方法だからだ。

自分を数値で客観視することの重要性

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そもそもパワーメーターとは?

書くまでもないとは思うけれど念のため。パワーメーターというのは、自転車のペダルとクランクを回す力を「W(ワット)」という単位で数値化する計測器のことだ。

以前、パワーメーターといえば、一部のプロ選手の為だけのマニアックな機材だったらしく、価格も30万円以上は当たり前という時代だったらしい。けれど、最近では、一般的なサイクリストの間にも普及してきており、数万円〜20万円以内で購入できるくらい、身近にはなってきているとも言う。

かくいう僕も、ロードバイクを始めて半年後にはパワーメーターを導入し、それからはずっとパワーメーターを使った「パワートレーニング」を継続している。

パワーメーターのメリットとは?

ひとことで言えば、「自分の脚力や走力を数値化し、客観的に観測することができる」ということだろう。

パワーメーターが登場する以前、多くのサイクリストは自らの心拍数を根拠に、強度を計算し、トレーニングを実践していたという。(今現在も、パワーメーターのないサイクリストがトレーニングをする際、多くの場合、心拍数を目安にすることがあるだろう)

決して、心拍数を根拠にしたトレーニングが悪いわけではない。ただ、心拍数というのは、走る強度が同じでも、その日の体調によって数値が変化してしまう。心拍数は、再現性の低いものだと言ってもよく、つまり、あまり科学的ではないトレーニング方法ということになるだろう。

反面、パワーメーターから算出される「W」「ワット数」「出力」という数値は、どこまでも一定的なもので、常に再現性がある。体調が良かろうと悪かろうと、プロ選手であろうとアマチュア選手であろうと、リアルタイムで表示されている出力が「100W」ならば、それは常に「100W」なのである。

人はいつでも主観に陥りやすい

人間というのは、いかんせん自分に都合のいいように物事を主観で捉えてしまう傾向がある。

「今日のトレーニングは結構頑張ったなあ」

とか、

「今日は心拍数190まで行ったからかなり追い込めたなあ」

とかがいい例だろうか。

僕は、「260W」の出力を30分出し続けた時に、心拍数が最大値近くの「190bpm」まで上がることもあれば、「280W」を30分継続して出し続けても、心拍数は「179bpm」までしか上がらないこともある。

この場合、もし「W」という客観的且つ絶対的な数値が可視化されておらず、心拍数だけを目安にトレーニングをしていた場合、僕はどう思うだろうか。

多分、心拍数が「190」まで上がった時(260W/30min)のほうが「頑張った」と思うだろう。

しかし、現実はそうではない。

実際には、心拍数が「179bpm」までしか上がらなかった時のほうが、明らかに、自転車トレーニングとしての強度は高い(ペダルを頑張って回している。筋肉や身体に高い負荷が掛かっている)のだ。

こういったことは、パワーメーターがなければわからないことが多い。

走力的な成長を客観的・段階的に把握できる

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こういったケースもあるだろう。

パワーメーターを所有していない「あるサイクリスト」が、とある山岳の登りを、平均「240W」の出力を継続して出し続けて登っていた。その際の最大(平均でも良いが)心拍数が「180bpm」だったと仮定する。

そのサイクリストは半年後、同じ山の登りを、いつも通り登った結果、最大心拍数もいつもと同じで「180bpm」だった。しかし、その際の平均出力は、半年前よりも大きな「280W」だったとする。

この場合、「とあるサイクリスト」は、半年前と同じ距離と勾配率の坂道・山道を、以前よりも高い出力で(以前と同じ心拍数で)登りきれるようになったと言える。

この状態は、つまり、30分という限定的状況下において、明らかに出力が高くなって成長したと言えるが、パワーメーターがなければ、そもそも自分の出力が向上していることに気づくことができない。

無論、出力が上がったのであれば、原則としてはタイムも縮むのであるから、厳密には、本人がまったく自分の成長に気づかないわけではないだろう。

しかし、(山頂まで登りきった)時間というのは当然速度に由来するものであって、自転車の場合、その速度は、その日の風向きや風力によっても大きく左右されてしまうことが少なくない。つまり、速度だけを目安にして、自らの成長度合いを確認する方法は、果たして再現性が高く科学的か?と問われれば、「yes」とは言い難いことが分かるだろう。

こういった場面でも、パワーメーターがあれば、常に客観的な「ワット数」をデータとして確認することができるので、速度や心拍数を確認せずとも、「あ、俺、前より高いワット数を維持できるようになっているんだ」と、簡単に、自分の成長を、正確に確認できるだろう。

自分の実力が数値化される(他人の数値と比較することが出来る)

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パワーメーターを導入し、パワートレーニングを実施する際、まずは、必ず、FTP(Functional Threshold Power、有効出力閾値、乳酸閾値、LT、CP60)というものを計測しなければいけない。FTPとは、簡単に言えば、60分間出し続けて、限界を迎える(もうこれ以上走れない!となる)出力値のことだ。

パワーメーターを導入した後、パワートレーニングを実施する際、最も重要となるのがこのFTPという数値であるが、 これは、自転車乗りとしての、走力・持久力の基準となるものでもある。(飽くまでも目安であり絶対値ではないが、心拍数と比較すれば、再現性が高いことは言うまでもない)

ロードバイク、ロードレースというスポーツは、エンデュランススポーツ、つまり持久力・耐久力勝負であるところが大きい。つまり、FTPが高ければ高いほど、高い出力を長時間出し続けることができる「強い選手」ということになる。

当然、厳密には違うのだろうが、FTPをドラゴンボールで言うところの「戦闘力」と例える人も少なくない。(あ、またドラゴンボールネタになってしまった……)

ロードレースがエンデュランススポーツである以上、パワートレーニングを継続していく中で、このFTPの数値を常に高く向上させていこうとすることは、自転車乗りの一つの大きな目標になることは間違いないだろう。

ペーシングが楽になる

FTPは、例えるならば、レース(トレーニングライドでも良い)を走る際の、全財産と言ってもいいかもしれない。(無論、厳密には違うのだけれど……)

レースの場合は、なるべく財産をゴール直前まで多く残した者の方が有利になるが、レース中には、必ずアタックやインターバルがかかる。選手は皆そこで大枚を叩いて(脚を使って)先頭についていく。

そうなった場合、仮に1回のアタックを10万円だとするならば、200万円しか持っていない選手は、20回しかアタックすることができないことになる。しかし、500万円持っている選手は、50回ものアタック(攻撃)を仕掛け、耐えることができる。どちらの選手が有利であるかは明白だ。

もう少し現実的に話を進める。

FTP280Wの僕が、280Wを一定のペースで出し続けた場合、完走・登頂まで1時間半かかる山岳(例えば乗鞍)に挑む際、登り始めから延々と280Wを出し続けてしまったら、山頂に登りきる前に脚が売り切れて、ちょうど1時間後に、途中で足を路面についてDNFしてしまうだろう。

けれども、登り始めから出力を抑えて200Wで淡々と登り続ければ、時間は2時間かかるかもしれないが、足をついてDNFすることなく、確実に山頂まで登りきることができる。FTP280Wの僕は、理論上、1時間以上、一定に280Wを出し続けることは不可能なのだ。

(FTP320W・5.0〜5.5W/kgの猛者たちは、1時間を切るくらいで乗鞍峠を登りきるらしい。つまり、これもパワーを可視化することで出来るペーシングの一つで、全財産を淡々とばらまき続け、山頂でちょうど財産がなくなるところでゴール、という走りができるようにもなる。W/kgについては下記に記載する)

パワーメーターを導入して、自分のFTPがわかれば、こういったペース配分の細かな調整も簡単にできるようになる。パワーメーター導入のメリットの一つであろうと思う。

仲間と数値を比較して楽しめる「ウェイトレシオ」

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パワーメーターを所有していなくても、「今の何倍?」「何ワットで登ってたの?」なんて、仲間同士が話しながらキャッキャしているのを聞いた事がある人もいるだろう。

ウェイトレシオというのは、自分のFTPや、その時出している出力値を体重で割ったもののこと。FTP282Wで体重が67kgの僕は、FTPのウェイトレシオが「4.2W/kg」だ。

「W」「出力」は、体重の大小によるところも多く、一般的に、体重が軽い人よりも、体重が重い人の方が高い出力を出すことができると言われている。しかし、反面、体重が重いわけだから、体重1kgあたりの出力値を算出することで、その人の純粋な実力値を表す必要がある。それが、「ウェイトレシオ」だ。

どういうことかというと、同じ「300W」でも、体重60kgの選手が出す「300W」と、体重80kgの選手が出す「300W」では本質が違うということだ。(ボクシングでも、体重によって「バンタム級」や「ヘビー級」などが分かれているのも、似たようなものかもしれないが、自転車レースの世界に体重による階級分けは存在しない。だからこそ面白いのだろうけれども)

前者はウェイトレシオが「5.0W/kg」、後者は「3.75W/kg」。つまり、体重の軽い前者の選手が出している300Wの方が、体重が軽い分、実際には高い出力値ということになる。

パワーメーター所持者が、「今の登り、5分間、体重の5倍のワット数が出てたよ!」なんて喜んでいるのは、このウェイトレシオのことだ。

ツール・ド・おきなわの210kmを戦うアマチュアのトップ選手たちは、一般的に、FTPが体重の5〜5.5倍と言われている。67kgの僕だったら、368Wを1時間維持できるくらいの実力にならなければ、到底、おきなわの210kmではまともに先頭集団に残ることは不可能、ということになる。(白目)

もちろん、多くの選手は体重を絞りに絞ってFTP5.5倍という数値なのだろうけれど、スプリンター系の体重が重い傾向にある選手は、どうしてもFTPのウェイトレシオは低めになってしまう運命だろう。

ちなみに、世界レベルのトップ選手は、FTPが体重の6.8倍とか……。まさに異次元の世界である。

(僕がパワートレーニングを始めたばかりの頃、個人的に教わったのは、「まずは体重の4倍のパワーを、10分間維持できるようになってください」ということだった。体重60kgのあなただったら、まずは240Wを10分維持できるようになるだけでも、今までとは違った世界が見えてくる事は間違いない。)

トレーニングの負荷と強度を数値化・視覚化してくれる「TSS」とは

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TSSとは、「Training Stress Score」の略である。

言うなれば、トレーニングの強度と量が、どれくらい身体に負担や負荷をかけたのかを指し示す数値である。元ゲーマーの僕は、TSSはEXP(EXperience Point)、つまり、ライドで得た経験値であると勝手に捉えている。

FTPの出力値で60分間走り続けた場合、TSSは100となる。NPやらIFやら、専門用語をここで具体的に書くとキリがないので割愛するが、まあ、いずれにしてもそういう厳密な計算式の元、パワートレーニングの理論は成り立っている。

個人的には、パワーメーターを導入し、日々のローラー練やライド毎にこのTSSを得るだけで、トレーニングの楽しさは倍増した。そして、TSSを管理ソフトにデータ入力していくことで、(CLTやらTSBやらATLやら、詳しくはご自分で調べて欲しい)自分の現在の体力値や疲労値などを、完璧ではないにせよ、かなり厳密に管理する事も可能となってくる。

恐らくパワーメーターを導入する上で最もメリットになるのは、FTPを元にしたTSSを算出することで得られる疲労管理だろうと思っている。

これは余談であるが、上記したCTLという数値は、過去42日間のTSSの平均値を指し示すもの。レースに出場するサイクリストは、このCTLを常に100以上に維持していることが理想と言われているらしい。つまり、42日間、毎日TSS100を稼ぎ続けている状態とも言える。

井上くんも僕も、基本的には月間で稼ぐTSSは3000以上(週間700)を目安にしていて、この目標を常々達成していると、概ね、CTLが100前後となる。強豪レーサーの中には、レース直前はCTLを150まで上げる人も少なくないらしく、CTL100前後で精一杯の僕にとっては、白目を剥いてしまう程の高い運動強度と負荷である。

しかし、パワーメーターを導入してデータ管理を始めると、他人の練習量がどれくらいのものであるかも、かなり体感的に理解できるようになるので、これもパワーメーター導入のメリットと言えるだろう。

(パワートレーニングから得られたデータ管理の方法について興味のあるメンバーは直接僕に聞いてもらうか、ご自分で調べて欲しい。ゴールデンチーターやトレーニングピークスなど、有料・無料問わず、いろいろなデータ管理用のアプリやサービスがあるはずだ)

トレーニングメニューや強度をしっかり管理できる

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パワートレーニングで得られる出力値には、FTPから算出した「パワーゾーン」というものが設定され、Z1〜Z7で表現される。(パワーレベルとも言われ、L1〜L7もZ1〜Z7と同義だ。)

  • L1(回復走)FTP比率55%以下
  • L2(耐久走)FTP比率56〜75%
  • L3(テンポ走)FTP比率76〜90%
  • L4(LT、乳酸閾値)FTP比率91〜105%
  • L5(VO2max)FTP比率106〜120%
  • L6(無酸素運動容量)FTP比率121〜150%
  • L7(神経筋パワー)FTP比率150%以上

パワーメーターを持っていない人からすると、「なんのこっちゃ」だとは思う。

一言で言うと、出力も、段階によって、生理機能の鍛えられる部分が違うということ。L4で鍛えられる生理機能と、L7で鍛えられる生理機能は、そもそもが別のものであるらしいのだ。

つまり、パワーメーターを導入したからといって、ただがむしゃらに高い出力を長時間出せばいいというわけではない。目的に応じて、どのレベル(ゾーン)をどの程度回せば、どういった能力が鍛えられるかが、ある程度科学的に定義づけられており、そのメニュを参考にしつつ、効率的で明確なトレーニングを実践することができる・しなければいけない、というわけだ。(基本的には、すべてのレベル・ゾーンを満遍なく鍛えなければいけない)

だから、パワーメーターを導入してパワートレーニングを実践していく中で、FTPという数値の正確性は非常に重要で、すべてのパワートレーニグは、初めに計測したFTPを基準にして話が進められる。だから、常にサイクルコンピュータ側に設定するFTP値は最新のもので、且つ、正確なものでなければいけないことが分かるだろう。

まとめ

ここまで、思いつく限り、ざっくりとではあるが、チームのメンバー向けにパワーメーターの魅力と導入のメリットを簡単に紹介してきた。

パワートレーニングは非常に奥が深く、専門的な要素が多いので、いち自転車乗りの僕では、把握しきれないことも多い。

しかし、自分の実力を、主観ではなく、客観的な数値にして理解できるというのは、非常に大きな要素である。

人間の感覚なんてアテにはならない

冒頭でも書いたように、パワーメーターというのは、自転車を漕いでいる脚の力を数値化する計測器である。だから、非常に正確だし、再現性の高い科学的で客観的なトレーニングを実践するにはもってこいの代物なのだ。

反対に、人間の感覚というのは非常にいい加減である。

同じ38℃のお湯でも、冬で手が冷えていれば「熱い」と感じるし、真夏の猛暑日には「ぬるい」と感じるだろう。所詮、人間の感覚なんて、その程度のものなのである。人間は、計測器ではないのだ。

だからこそ、自分の出力を、飽くまでも客観的な数値にすることで、分かること・見えてくることは非常に多い。

心拍数というものは、まったく無駄ではないけれど、飽くまでも参考程度にしかならないのも頷けると思う。

パワーメーターを使いこなせ!

パワーメーターというのは、安価にこなれてきたとはいえ、まだまだ高価なものである。しっかりと各用語の意味や目的を理解し、厳密にデータ管理し、パワートレーニングを自分の能力向上につなげていかなければ、無用の長物と化してしまうだろう。

メーターを装着して、自分の出力値をリアルタイムに見て喜んでいるだけでは意味がないし、それではあまりにもったいないのだ。(実際には、ただメーターをつけてパワーを見ています、というだけのサイクリストも多いらしい)

メーターを購入し、バイクに取り付けるからには、ぜひ、パワートレーニングの理論をある程度でいいからかじった上で、自分の成長や調子を、管理する楽しさを味わって欲しい。

そして、パワーデータというのは、何年にも渡って地道に蓄積することで、今までは絶対に見えてこなかった自分の自転車乗りとしての傾向や、強くなるための指標というものが見えてくるようになるだろう。

自分を客観視することの難しさと大切さ

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これは、なにも自転車に限ったことではない。

人は、誰しも、どうしたって主観的になりがちである。物事を自分の都合のいいように解釈し、捉え、結果、往々にして間違った方向に行ってしまうことが少なくない。

しかし、本当の意味で「強い人間」になるためには、極力、個人的な主観を排除し、自分を客観的に見つめ、「自分は他者からどう観測されているのか」という視点は不可欠である。

自分の本当の意味での「置かれている場所」や「立ち位置」を理解することは、非常に難しいが、重要である。

地図を見て、目標地点に移動するには、まず、自分が今どこに立っているのかを正確に知る必要がある。

それと同じで、自転車乗りにとって、パワーメーター導入を導入することは、自分が今どのあたりにいるのか、という事実を、あらゆる角度から正確に見つめるきっかけを得ることでもある。

立ち位置さえわかれば、後は、目標や目的までの道のりを逆算して、どういうトレーニングをどれだけの量すればいいのかを算出し、最後は、行動あるのみである。

拙い文章にはなったが、このエントリが、メンバーそれぞれのパワーメーター導入への一助となれば幸いである。

すべては、一日でも早く! 少しでも強く! の為なのだ。

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